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簿記検定の種類と難易度の違い

更新日:2017/03/22

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簿記検定には、日商簿記、全経簿記、全商簿記など種類があります。ここでは、簿記資格を比較して解説します。

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簿記検定の種類

主催 検定
日本商工会議所 日商簿記
(1級・2級・3級・4級)
全国経理教育協会 全経簿記
(上級・1級・2級・3級・4級)
全国商業高等学校協会 全商簿記
(1級・2級・3級)

「日商簿記」「全経簿記」「全商簿記」このあたりが有名です。 ではこれらの簿記検定ではどのような違いがあるのでしょうか?
まず、検定の主催者が異なります。
最もポピュラーなのは「日商簿記」でしょう。日本商工会議所が主催する簿記検定のことです。「全経簿記」全国経理教育協会の主催によるものです。
商業高校に通われている(通われていた)方が高校在学中に受けられることが多いのが全商簿記です。
このサイトをご覧の方は社会人の方が多いと想定しているためここでは全商簿記は割愛させてください。
なお、全商簿記の評価は非常に難しいため(もっと言うと、会社側が求人を出す際に、評価対象として重視していない可能性が高い)、社会人が活用しづらい資格であるということだけはご承知おきください。

各簿記検定が想定する受験生(あくまで筆者のイメージです!)
全商簿記=商業高校の生徒さん
全経簿記=専門学校の学生さん
日商簿記=広く社会人

「どの検定を受ければよいの?」「どの検定の学習からスタートすればよいの?」と迷っておられるようでしたら、「日商簿記からスタート」がセオリーです!

私の履歴書に書いてある全商簿記の価値は?全商簿記と日商簿記の比較

全商簿記の受験方法や勉強方法について解説はしませんが、このサイトをご覧の方の中には「大人は受けないって言っているけど、私の履歴書には商業高校時代に受けた全商簿記合格が書いてありますよ」という方もいらっしゃるでしょう。
ご自身の学習の成果ですから、きちんと履歴書に書かれるのは大変ステキなことだと思います。
では、その書いてある全商簿記の記録がどのように評価されているのか?
一般的に、試験の難度として比較すると下記の通りです。
・全商簿記1級=日商簿記2級
・全商簿記2級=日商簿記3級
商業高校できちんと簿記を学ばれた方のなかには全商簿記1級をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。
ここで重要なのは、「同じレベルなら取得しなくてもよい(全商1級を持っているから日商の2級は不要)」というのではありません。逆です。逆。全商の1級に合格する力があるなら、すぐに日商の2級を受験することを検討してください。
全商簿記では、せっかくのあなたの簿記知識が、ひょっとしたらあなたが思っているように評価されないことがあるかもしれません。「自分は全商1級だから日商2級の実力がある」と思っていても、同じ評価を周囲がしていないことも、当然想定すべきです。そうなってしまえば、あなたの簿記の知識はまさに宝の持ち腐れ。
「全商簿記は持っているけどどうしようかな?」と思ってこのサイトをご覧になっている方はお持ちの全商簿記のひとつ下の級の日商簿記からの学習スタートを強くオススメいたします。例えば、全商簿記2級をお持ちの方は日商簿記3級を検討してみてはいかがでしょうか。

(講師目線で補足(^^))
長く簿記を学習したその経験は大きな財産です。実際、私が指導した受講生の中にも全商簿記受験経験者がたくさんいました。やはり、簿記検定というものに慣れ親しんでいたからか、呑み込みは早い受験生が多いように感じます。全商簿記から日商簿記に変わることでの苦労といったものは、私の見ている限りは非常に少ないものだと感じています。同じ簿記ですから。安心して学習をスタートしてください。応援しています。

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日商簿記1級と全経上級の比較

日商と全経それぞれの最上級の比較をしてみましょう。
日商簿記の1級合格率は10%程度、全経上級の合格率は20%程度です。

どちらも商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算と幅広く、相当の学習時間を要求されます。では、合格率が倍の全経に合格するための努力は半分で済むのかと問われたら、私は「ノー」とお応えします。試験範囲そのものが半分であるというわけではないので、理解する内容に大きな違いはありません。基礎的な会計処理の手順等は同じようなレベルで押さえるべきです。日商簿記1級を目指して勉強しつつ、状況に応じて同時に全経の上級も受けるというのが簿記上級者の一つの流れです。傾向としては日商がやや計算重視という見方もされています。

一般的に日商簿記1級のほうがやや難しいと考えて差し支えないでしょう。その根拠として下記のようなものが挙げられます。あくまで感触ですが、圧倒的に日商簿記の知名度が高い分、受験生のレベルとしても日商簿記が高いと個人的には感じています。具体的に言うと、日商簿記1級の受験生の中には、毎回一定数、公認会計士試験の受験生がいるはずです。正確なデータがあるわけではないので「何人いる」と申し上げることができませんが、問題の類似性等から公認会計士試験組が受けやすい内容であるのは間違いありません。

また、就職マーケットでの評価が高いということはそのまま受験生の母集団のレベルに影響します。したがって、大手企業の従業員や1流大学の学生が日商簿記1級の受験生の中に相当数いることも当然想定しておくべきです。

これらの状況下で合格率が低い日商簿記は、やはり全経簿記上級より難しい、と考えておくのが合理的です。
細かな問題分析をすれば、どのような難しさがあるのか、どのような出題傾向があるのか、という比較もできますが、今回は単純な難易度の比較ですのでここまでにとどめておきます。

結論。日商簿記1級が全経簿記上級より難しい。

(参考)〜それでも全経がまさっている〜
全経簿記上級の活用事例としてよく聞くのは「税理士試験の受験資格を手に入れるため」というものです。
税理士試験には様々な受験資格がありますがそのうちのひとつが「全経簿記上級合格」です。日商簿記1級に合格しても同じように税理士試験の受験資格は得られますが、先に述べましたように、日商簿記の1級と全経簿記の1級を比較すると、全経簿記の方がやや易しいと言われています。「とにかく税理士受験資格がほしい!!!」というのであれば、全経簿記の上級受験もオススメできます。

日商簿記2級と全経1級の比較

では、次に日商簿記2級と全経1級を比較します。
商業簿記の難易度はほぼ同等、工業簿記は日商2級のほうが難しいと言われます。

全経1級の特徴として科目合格というシステムがあります(注:有効期限あり)。会計学・工業簿記それぞれ別々に受験することができるという仕組みで合格率も別々に算出されています。すると、全経1級の会計:20%程度、工業簿記:60%程度という結果からもわかるとおり、受験者が工業簿記を高い確率で通過していることがわかります。ここからも合格率20%程度の日商2級より簡単であると言われる理由が推測できます。ちなみに、日商2級には科目合格という制度はなく、合計100点満点のうち70点以上で合格という基準です。通常、大問が5問あり、問1〜問3(約60点分)が商業簿記で、問4および問5(約40点分)が工業簿記です。

結論。日商簿記2級のほうがが全経1級より難しいと見て大きなズレは無いでしょう。

いろいろな簿記検定をまたいでメリットを比較すると?

すると、「全経の1級を取るのと、日商の2級を取るのはどちらにメリットがあるのか」という簿記の資格を横断する議論になりがちです。結論から申し上げて、「経済的なメリットなら迷わず日商を受けたほうがいいですよ。ネームバリューがありますから」というアドバイスを私はいつもします。
本サイト内でも、大人の方がコストパフォーマンスの高い時間の使い方をするためにはどうすべきか、という基本的な姿勢は崩しません。例えば、転職就職サイトなどで求人を検索する際に圧倒的に力を発揮するのは日商簿記です。就職や転職・再就職が目的の方は日商簿記と全経簿記で求人数を検索してみてください。

では、日商簿記以外の簿記資格に価値がないかというとまったくそんなことはありません。
私からオススメなのは、同等レベルのものは受験日が重ならない限り可能な限り受験し、履歴書に簿記学習歴をきちんと記載することです。
どんな実力者でも落ちることはあります。「この検定じゃなきゃダメ」と思い込むよりも、学んだ結果をきちんと残していくという気持ちで、受けられるものはどんどん受けていく方が有益なのではないかと感じています。
ちなみに、「二つの検定を受けたら学習のための費用と時間がそれぞれ2倍になって大変そう」と思われる方もいらっしゃるかと存じます。その点はご安心ください。日商簿記の対策をきちんとされれば、全経の対策は過去問で傾向を把握するだけでも一定の結果が期待できます。

日商簿記検定の対策が終わっている方は過去問の確認でサクッと全経を受けるのもあり!

英検とTOEICの勉強、2倍の時間がかかりますか?
「同じ英語だよ」とおっしゃる方も多いはずです。そうです。日商も全経も同じ簿記です。せっかく投資される時間を無駄にしないよう、各試験で知識を上手に使いまわしてください。

繰り返しになりますが、「それでも迷っているなら日商簿記へ」

補足(その他簿記関連資格)

社会人の方への情報提供を目的としているため、上記ではどうしても、簿記検定の難易度比較とそこからどのように経済的にメリットがあるのかというスタンスになりがちでした。言い換えれば、「より効率よく簿記で人生得するにはどうしたらいいの?」という視点があったことは否めません。
しかし、学習とはそれだけではないはずです。
以下、自己啓発としての簿記の学習をする方にオススメできるその他会計関連資格を挙げておきます。

【ビジネス会計検定】
「より実践的な内容がいいよ」「理屈はあまり好きじゃない」という方はビジネス会計検定というものもございます。財務諸表の理解力を試すもので、より実践的ともいえます。もちろん簿記の知識を活用するのですが、「仕訳、転記といった事務処理的な簿記学習にどうしても興味が持てなかった」というかたにはオススメできます。

【国際会計検定】
英語にご興味のおありの方、あるいは「簿記はわからないけど、英語には自信がある」という方は英文会計という道の選択も可能です。
国際会計検定=BATICという名称です。受験生には一定程度、簿記検定やTOEICのスコア取得をすませている方が多いようです。

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